昔は家でおせち料理を作ったり近くの料理屋やスーパーで「冷蔵おせち(生おせち)」を買っていましたが、最近ではネット通販でおせちを買う家庭が増えていますよね。私の家庭でも通販おせちをよく利用しています。
通販おせちにも「冷蔵おせち」がありますが、最近は「冷凍おせち」を用意しているところも増えているので、どちらを選べば良いのか悩んでしまいます。
せっかく買うおせちなので「まずいおせち料理は選びたくない」はずなので、冷凍おせちと冷蔵おせちのそれぞれのメリットとデメリットを解説しながら、選び方を紹介していきます。
冷凍おせちのメリットとデメリット
冷凍おせちと聞くと「長く保存できるけど食べ物がまずくなる」と思ってしまう人も多いですが、それだけが冷凍おせちのメリットとデメリットなのでしょうか?
冷凍おせちのメリット
最近の冷凍おせちの人気が急増しているには、次のメリットがあるからです。1つずつ紹介していきます。
- 長期保存ができる
- 調味料など薄味で提供できる
- 盛り付け済みだから楽
- 受取日が自由に選べる
冷凍保存1ヶ月~2ヶ月が可能になっている
冷凍おせちの最大のメリットなのは「長期保存」が出来ることですよね。
常温で食べ物を保存していると細菌などが増殖してしまう恐れがありますが、冷凍保存であれば最近の繁殖や増殖を抑えることが出来ます。
調味料など薄味で提供できる
おせち料理は塩や砂糖を多く入れることで長期保存する必要がありましたが、冷凍で保存できるので調味料を多く使う必要がありません。
なので、冷凍おせちの味は薄味になっているのが一般的で、飽きの来ない素材の風味を活かしたおせちが多くなっています。
盛り付け済みなので楽
冷凍おせちは重箱に盛り付け下状態で冷凍されているので、自宅に届くときにはすでに良い状態で盛り付けされています。
年末年始の忙しい時に、わざわざ1つずつの商品を袋から出して盛り付ける必要が無いのでとても手軽になっています。
受け取り日が自由に選べる
冷凍保存できる冷凍おせちは、大みそかやお正月ギリギリに受け取らなくても十分日持ちがするので、受け取る日にちを自由に選択できる場合が多いです。
年末になるとお正月の用意をするために買い出しなどで家を留守にしてしまう時間も増えてしまうので、事前に受け取れるのは安心できます。
冷凍おせちのデメリット
冷凍おせちのデメリットも知っておかないと、後で後悔しないようにしてください。
- 解凍する時間が長い
- 風味や食感が落ちている可能性がある
解凍する時間が長い
冷凍おせちなので冷凍の状態で届くので、すぐに食べようと思っても食べられません。家庭で保存しておくのも冷凍なので、事前に解凍させないと食べられる状態にはなりません。
解凍時間は20時間~24時間ぐらい必要なので丸1日は時間が必要になり、1月1日の朝に食べるのであれば前日の大晦日の朝には解凍を始めるのが良いです。
風味や食感が落ちている可能性がある
冷凍に対する認識に多くある「風味が落ちる」のはおせち料理でも同じで、作り立てをそのまま出すよりも風味や食感が多少落ちてしまうことはよくあります。特に海産物などは冷凍に弱い傾向です。
しかし、最近の冷凍技術はかなり進歩しているので、瞬間的に冷凍する急速冷凍など風味や食感を損なわない冷凍技術も多くあります。
解凍方法によって食感を損なう可能性の方が高いかもしれません。
冷凍おせちが向いている人
- 年末年始の時間に余裕がない人
- 手軽におせち料理を用意したい
- 1月1日におせち料理を食べるとは限らない人
上のリストに1つでも当てはまる人や家庭であれば、冷凍おせちが向いている可能性があります。
年末ギリギリまで仕事で十分時間に余裕がなければ、事前に用意できる冷凍おせちはおすすめです。正月数日間は旅行で家を空けてしまう家族も増えているので、正月3が日を過ぎてからおせちを食べる家庭もかなり多くなっています。
日持ちが長い冷凍おせちであれば、自由に時間を調整できるので向いています。
冷蔵おせちのメリットとデメリット
「冷蔵だから作り立てそのままを食べられる」と考える人も多く、生の状態で届くの食感などおいしく食べられるイメージがあります。
逆に衛生面が大丈夫なのか心配される人も多いので、冷蔵おせちのメリットとデメリットを紹介します。
冷蔵おせちのメリット
冷蔵おせちが根強い人気になる理由は、次のメリットがあるからです。1つずつ解説します。
- 作り立てそのままの風味で届く
- 届いてすぐに食べられる
- 冷蔵でしか食べられないおせちの内容になっている
作り立てそのままの風味で届く
冷蔵おせちの最大のメリットは、作ったそのままの状態でおせち料理が家に届くことです。「生おせち」と言われるぐらいなので、完成後には熱処理などはしていないので、風味豊かで食感も美味しさそのままで食べられる特徴があります。
届いてすぐに食べられる
冷蔵おせちなので自宅に届いてからすぐにみんなで食べられます。冷凍おせちのように解凍する時間も必要ないので、出し忘れの心配もありません。
冷凍庫や冷蔵庫に長時間保管する必要もないので、おせちに場所を占領されることもありません。
冷蔵おせちでしか食べられない内容になっている
冷凍おせちは、冷凍に向かない食材や材料は使いにくいので、食材が限られてしまう場合があります。
冷蔵おせちは食材を悪化させる心配がないので色々な種類のおせちの品目が詰められていて、飽きの来ないのが特徴です。
冷蔵おせちのデメリット
冷蔵おせちにもデメリットはいくつかあるので解説します。
- 賞味期限が短い
- 盛り付けを自分でする場合がある
- 味が濃い目の場合がある
- 受取日が年末ギリギリ
賞味期限が短い
冷蔵おせちは作り立てをそのまま冷蔵保存で発送されるので、日持ちは短く「3日~4日程度」になっています。
12月31日届けてもらっても1月2日か3日には食べきらなければいけません。それだけ新鮮なおせち料理が食べられるということなので、日持ちのことは考えても仕方ありません。
盛り付けは自分でする場合がある
冷蔵おせちも重箱に詰めた状態で届くこともありますが、中には真空パックなどの個別包装で届くおせちもあるので、自分で重箱やお皿に盛り付けしなければいけません。
食べたい品目だけ選べるメリットはありますが、忙しいお正月に時間があるのか心配なところです。
味付けが濃い目の場合がある
冷蔵おせちは日持ちはしませんが、ある程度の日数食べられるようにするために調味料などの量を増やすいているので、味が濃い目になっています。
昔のおせち料理は保存できるように味が濃い目だったので、味が濃いのが好みの人もいるはずです。
中には多少保存料を使っている冷蔵おせちもありますが、個別包装などの冷蔵おせちは薄味で保存料が使われていないことが多いです。
受取日が年末ギリギリ
日持ちのしない冷蔵おせちなので、家に届ける日付は12月30日か31日になっています。年末ギリギリなので忙しい中でも受け取れるようにしておかないと、不在で再配達が間に合わないケースもあるので注意してください。
冷蔵おせちが向いている人
- 冷凍が許されない
- 風味や食感をこだわりたい
- 食べる日が1月1日か2日に決まっている
- 盛り付けは自分でしたい
- 年末に時間がある
冷蔵おせちに向いている人は、上のリストに多く当てはまる人になります。
冷凍の食感がどうしてもイヤで風味などにこだわりたい人は、冷蔵おせちを選ぶ方が絶対に良いでしょう。
お正月に家族や親戚が集まるのが決まっているのであれば、日持ちのしない冷蔵おせちでも食べきることが出来るはずです。
冷凍おせちはまずい?正しい解凍方法を解説
「冷凍おせちはまずいからイヤだ」という声は聞く機会が多いのも事実。
しかし、今の冷凍おせちがまずいということはありません。
冷凍おせちがまずいと感じるのは冷凍技術が低かった時代で、素材から水分が出てしまう「ドリップ」が発生し旨味や美味しさが失われ、組織が破壊されフニャフニャした食感になることが多かったです。
今は冷凍技術もかなり進んでいるので、組織を破壊しないような瞬間に冷凍してしまう「急速冷凍」が数種類あります。
なので、冷凍おせちをまずくしているのは解凍方法に問題がある場合もあり、知らない内にまずいおせち料理に仕上げている可能性もあります。
解凍方法は「低温(冷蔵)解凍」がおすすめ
冷凍おせちを解凍する時に室内の常温で解凍される人もいますが、あまりおすすめしません。
多くの冷凍おせちを扱っているお店では「低温(冷蔵)解凍」をおすすめしている場合が多く、冷蔵庫の5℃程度の一定した低温で解凍されると、風味や食感を損なうことなく解凍できるようになっています。
低温解凍の難点は時間が20時間~30時間かかってしまう点ですが、前日に冷蔵庫に移しておけば良いだけなので簡単です。あと、重箱を重ねたままなのかバラバラにしておくのかは、購入されたお店に聞くと良いでしょう。
急いでいるときは「常温解凍」しても良いと書いていますが、ほとんどが注意書きとして「風味や品質が劣化しやすい」と書かれています。
室内の温度は一定に保ちにくいので、解凍される途中でドリップが発生しやすく結露も起こしやすい面があります。しかし、解凍時間は短く10時間~20時間程度になっています。
最後に電子レンジでの解凍は絶対に避けてください。見た目も悪くなり風味は限りなく悪くなります。
冷凍おせちと冷蔵おせちはどっちを選ぶ?
「冷凍おせちと冷蔵おせちのどっち選べば良いの?」と思われるかもしれませんが、ここまで解説したようにどちらも一長一短がある冷凍おせちと冷蔵おせち。
どちらも限りなく味や風味に違いが無くなって来るので、家庭の環境に合ったおせちを選べば満足される場合がほとんどになっています。まずいおせちを探す方が難しいかもしませんね。
1年に1度のおせち料理を食べるお正月なので、自分が納得できるおせち料理を選びましょう。